商品説明
■サブタイトル/入門から上級まで
■体裁/B5・159頁 ■ISBN/978-4-8170-8127-8
角に鼻の出っ張り、重たそうな大きな体を支える細い4本足。牛はのっそりのっそりと歩みそうだ。立ち姿の鶴は羽を大きく高く広げ、長細い足ですっくと立ち、高空をうかがう。シンプルな立体には、存在感があって姿はそのもの。
十二支動物や、ペンギン、蛙、孔雀、七面鳥、ドラゴンなども同様に、写実性において極めて完成度が高い。イルカ、イカ、カブトムシ、悪魔などを含め、入門編から始まり、初級、中級と、順次難易度を上げて上級編まで、合わせて43種。折り方が順次図示される。鶴の変形、そして、一部、複合・ユニット折り紙や、変則用紙と切り込みを入れた折り紙も、収めた。
どうしてこんなに折れるのか。基本は、方形の中にさまざまな三角形の面が結合し、重ね合わされていることだ。その展開図はある秩序のもとに美しく統一されている。三角形の内角、相似、合同、その内接円、外接円…。幾何学との見事な調和が順次それぞれ明確になる。
この展開図を基にして、逆に形姿を見つめ考察、設計してゆく姿勢が、より高度な作品に追求されている。
多くの先人、先輩の知見をも取り込みながら作り上げた、折り紙の歴史や近年の豊かな蓄積と厚み。そして、素朴な楽しみと折り上げる喜びが伝わる。初めての共著以来24年ぶりの、充実感ある折り紙の本。
●主な目次 入門篇 ネズミ/リス/仕切り箱/巻き貝/サンタクロース/キリン/ゾウ/変形折鶴 初級篇 蛇/飛行機/飾り兜/猪/イルカ/人形/日本猿/木 これも折り紙篇 雛人形/フジヤマモジュール/ティーバッグのトナカイ/連鶴・寿 中級篇 プレゼントボックス/イカ/パピヨン(犬)/三ツ首の鶴/立ち姿の鶴/牛/羊/ドラゴン/馬/トリケラトプス/兎/虎の面/悪魔の面/ペンギン/蛙/ピラミッド 上級篇 ヒヨコ/孔雀/七面鳥/ティラノサウルス/龍/カブトムシ/悪魔
■お詫びと訂正■
本書『本格折り紙』158頁に参考資料として掲載している「Reptiles」(M.C.Escher)のコピーライトが間違っていました。
正式には
『All M.C.Escher works©Escher Holding B.V.-Bearn-the Netherland./Huis Ten Bosch-Japan』
になります。訂正してお詫び申し上げます。
●まえかわ・じゅん
展開図を用いた設計的折り紙創作のパイオニア。
折り紙の数学・科学・歴史・民俗などに関する研究者。
日本折紙学会評議員長。折紙の科学国際会議運営委員。
科学技術計算ソフトウェア会社の経営者兼エンジニア。
1958年東京都生まれ。
読者の声
●この本は折り紙はなにかという事を明らかにしてくれました。それはたった一枚の紙でさまざまなものを折ることができるからです。最初は入門編から挑戦していきました。基本の構造が主な折り方なので折りやすくまた解説がわかりやすくもあってよかったと思い大絶賛です。実をいうとこの本に出会う前は鶴くらいしか折れなかったのが今では他のものも折れてしまうのでビックリです。また本書で学んだ事は自分でも考えてものが折れてしまうので折り紙は無限です。(鳥取県・15歳男性)
●最近は初心者、もしくは入門用の本ばかりで満足いく本がありませんでした。このレベルの本が実にピッタリ来る内容です。(東京都・42歳男性)
●『ビバおりがみ』を買った時以来ファンになり、折り紙が好きになり、病院内保育所でお泊まり保育児に簡単なものを折って楽しんでもらいました。色が豊富で出来上がりが可愛い動物・花は心があたたかくなります。大人も子どもたちも。(京都府・73歳女性)
●難易度も様々あり、完成したときのリアルさにより達成感を感じ、とても楽しめる本だと思います。折り方も見やすく、難しくても「わからない」がない点がとても気に入りました。(兵庫県・27歳女性)
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