世界のシャングリラ

商品説明

■サブタイトル/美の遺産を描く
■体裁/A4変・63頁　　■ISBN/978-4-8170-3385-7

「シャングリラ」は極楽浄土、理想の王国を意味するチベットの言葉。風土と人々の生活が一体となっている平和郷を指す。世界の明媚な風景など58景を、色彩と墨を融合させて描いた。「彩墨」は墨彩としてもよい。題材は、中国20点、イタリヤやスイスなどのヨーロッパ25点と、アメリカ、ロシア、日本などの13点。
　大雪の舞い飛ぶ厳冬に雲南最大のチベット仏教寺院を訪ねた。冷えびえとした空の下、それは高くそびえ立ち、これぞシャングリラと思わせた。霊気が一帯の天地空間を支配している峻厳な風景である。一方、人物を点景としたチベットでの作品は、なんと温かな描写であろう。
　中国絵画の材料と道具を活用し、日本および西洋の豊かな色彩や技法を参考にして、豊潤な画境を構成した。朦朧とした優雅な味わいが濃厚な東洋的情緒に満ち、純粋で繊細な近作集。序文は、中国美術家協会副主席・中国国立中央美術学院長潘公凱。

●かん・ないへい　
東洋美術学校中国水墨画科主任教授。中国国立中央美術学院(北京)・同中国美術学院(杭州)各客員教授、中国美術家協会中国画藝術委員会駐日本代表。1945年北京生まれ、83年来日。

●収録作品から。
中国・雲南省麗江、安徽省黄山、江蘇省蘇州、湖南省湘江、東京・奥多摩、アメリカ・ヨセミテ、ウクライナ・キエフ、スペイン・トレド、スイス・レマン湖、イタリア・ヴェネツィア