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墨絵京都ふたり旅
墨絵京都ふたり旅
著者
松尾 芳樹
販売価格
2,800円(税込3,080円)
購入数
商品説明
■サブタイトル/名画探訪
■体裁/A5・196頁 ■ISBN/978-4-8170-3316-1
時空を越えてタイムスリップのできる二人の男が、京の町を歩き、画房を訪ねる。出来上がって日も浅い「鳥獣人物戯画」や、浦上玉堂の「東雲篩雪図」、等伯の「松林図屏風」などがそこにある。会話は、和紙の肌や墨跡も鮮やかな作品を前にして、出来映えや画人の人となり、作品の周辺をいきいきと再現させる、その場のやり取り。
二人は、等伯の画室に入り、大胆にも「松林図屏風」を八の字に置き、その中に座り込む。楮紙の風合いから優しさや緊張を感じながら、自分たちが松林の中にあたかも入りこみ、絵の一部となって、虚実の狭間に遊ぶ感覚にとらわれる。「松林図」は、このように鑑賞することで始めて完成するのではないか。
上掲以外にも、狩野正信、宗達、池大雅、蕪村、若冲のよく知られる九傑作を取り上げ、素材、構想と描画の裏に潜む意図や巡り合わせ、制作上の葛藤にも迫る作品分析もある。京都に暮らし、作品に慣れ親しんでいる著者ならではの、時代情況の描写は、目に浮かぶようだ。古都の風情を感じながらの知的冒険が楽しい。
●登場の画人と作品
「鳥獣人物戯画」、狩野正信「芦雁図扇面」、長谷川等伯「松林図屏風」、宗達「蓮池水禽図」、池大雅「岳陽楼・酔翁亭図屏風」、与謝蕪村「風雨鳶図」「雪中鴉図」、伊藤若冲「果蔬涅槃図」、浦上玉堂「東雲篩雪図」
●まつお・よしき。
京都市立芸術大学学術資料館学芸員。同大学大学院美術研究科卒業。著書『京の絵手本<上> 円山四条派の画法』(品切)、『同<下>』(発売中、各々当社刊)。1959年4月長崎県生まれ。
☆日本図書館協会選定図書
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