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書籍情報

ヘッセのように描く水彩画

ヘッセのように描く水彩画
著者 伊東 義久
販売価格 2,500円(税込2,750円)
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商品説明


■サブタイトル/自分に忠実に、素直な気持ちで描く郷愁の風
■体裁/B5・112頁  ■ISBN/978-4-8170-3141-9

実業界出身の著者は82歳、若い時からずっと「絵遊び」と称して描いてきた。絵が好きだった。ここ10余年間は、水彩の風景画ばかりである。近所の公園や、身近な場所、国内旅行や娘夫婦が赴任している米国などでの風物を透明感ある彩色でさわやかに写す。
 一方、広い自宅の庭は、ケヤキとイチョウの大木が3本聳え、自ら植えた常緑樹と野草が成長し、雑木林のようだ。戦後50年、家族との思い出がつまった庭でもある。花木の成長、開花、落葉を確かめ、庭歩きを楽しみ、そして除草、芝刈り、落葉かき、土作りを日課としている。
 文学作品で多くの読者に知られるヘルマン・ヘッセは、第二次大戦中、追われるように故国を去り、後半生をスイス南部の農村で過ごした。創作のかたわら、庭仕事をこなし、水彩画を多く描き、自然を愛し親しんだ。彼の絵は何のてらいもなく愛情のある眼差しで花や草木、村の佇まいを描いていて素朴で親しみ深い。共感したのは絵だけでなく、かなりの広い土地を耕し、花、野菜、果物を育て、落ち葉を焼いて肥料にするなど晩年まで相当の労働を伴う作業をしたことだ。
 長い年月、趣味として描いてきたけれども、そこから多くのものを得てきた。自然との一体感を深め感動し、心を豊かにしてきたと同時に、絵画技法についても多く学んできた。
 A水で溶いた透明水彩絵の具の緑。B同じく黄と青とを混色して作った緑。Cまず黄を塗り、それが十分乾いた後、その上に青を重ね塗りしてできた緑。この3つの中では、Cの塗り重ねによってできた緑の発色が鮮やかで透明感がある。これは黄と青が薄い皮膜を通し作用しあってそれぞれ2色が純粋の色彩を保ちながら目には緑に見えるからであろう。これが透明水彩絵の具、透明描法といわれる所以だ。
 デッサン、線、素描、色彩そして構図。経験を通しての心得には、なるほどとうなずかされる。生涯現役、何にもとらわれない真っ直ぐな気持ちで描かれた作品と、その半生が快く、余韻がのこる。旅には必ず同行する夫人の句が頁のあちこちに添えられているのも微笑ましい。 影 二 つ 夕 日 に 落 し 秋 の 旅
 
●いとう・よしひさ
1917年香川県生まれ。40年早稲田大学商学部卒業。第一勧業銀行などに勤務後、東京ミサワホームに移り社長、相談役などを経て退職。東京都保谷市在住。
 
●主な目次 
◆生涯を通じての、趣味としての水彩画 心がけていること、透明感/空の美しさ/構図・写実・合成/線・素描・色彩・デッサン/エスキス/作品の見直し/先達の言葉/心の中で絵を描く/考えることよりも感じること ◆今日は絵を描く日 武蔵野の面影を追う/鉛筆淡彩画の手法と手順/ケヤキのある民家を描く ◆今日は庭仕事の日 春・夏・秋・冬/鳥のくる庭 ◆私の水彩画の四季 私だけの水彩小史/旅の水彩画

読者の声


●見ても読んでも楽しい本です。絵も文も人が表現するすべてのものが、描かれた人の人柄によって様ような形になって現れることを改めて思いました。(広島県・58歳女性)

●美しい透明感のある数々の絵は誠に見事なもので大変勉強になりました。小生も心友会会員にて現在は年金生活、水彩を趣味として毎日楽しく過ごしております。絵を描いて思うことは私の人生にまだこんな美しいステージが残っていたとの驚きでありました。(後略)(神奈川県・78歳男性)
 
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